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第15章 ２人の母親

ドアを開けると同時にその女性は中にずかずかと入り込み


私をジロっと見る。


「あなた・・どなた？」


いやいや・・・あなたこそどなた？って思っちゃうよね。


しかし、私はその女性になんとなく見覚えがあった。



そして、とうとう女性は部屋の中にまでずかずかと入って来た。



どういう事？いったい誰？？


「蓮！どこなの？蓮！！」


部屋の中で叫ぶ女性は、ドアと言うドアを開け蓮を探す。



「スミマセン！！どちら様ですか？？勝手に上り込んで失礼じゃないですか？？」


と、少し強気に言っても私の声は届いて無いようだった。


届いてないと言うか、聞いていないって感じ・・・。


そして、蓮の部屋のドアに女性が手を掛けた瞬間


ガチャっとドアが開き


下着姿の蓮が不機嫌な顔をして出てきた。


「七海・・朝からうるせー・・・」


しかし、寝ぼけている顔が一瞬にして凍りつく・・・。


「お袋・・・」


えーーーー！！お母さん？？？


蓮の両親は蓮が高校生の時に離婚をし・・・ここに居る女性はお父さんの後妻・・・。


だから見覚えがあったんだ！！


蓮のお父さんが再婚をして少し経った時に一回だけ会ったことがあるくらいだったから


思い出せなかった・・・。