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第15章 ２人の母親

「それで？何て言ってた？」

「蓮は元気か？って聞いてたよ。それから・・・私達が一緒に住んでる事
　私のお母さんから聞いて知ってたみたい・・」


「そうか・・・」


蓮はそれを聞くと黙って立ち上がり・・


タバコを一本だけ持ってベランダに出た。


後ろ姿は・・・震えてる。


泣いてるんだろうと思った。


普通、こんな時はそっとしておいた方が良いと思うんだけど・・。


側に行きたい。蓮を抱きしめたいという感情を優先し、私もベランダに向かった。


窓を開け・・私は無言で蓮を後ろから抱きしめた。


私の手を蓮は強く握ってくれた、声を殺し泣いている蓮に私が出来る事は


このくらいしかない・・。


どのくらいこうしてだろう・・。


「俺・・情けねーな」


「そんな事ないよ・・・」


蓮は少し落ち着いたようだった。


それから、中に入り。


「麗ちゃんに私の番号教えたから！きっと連絡くれるよ！！」


蓮は、今度私を強く抱きしめ、何度も話してくれてありがとうと言ってくれた。


私は黙ってうなずくだけしか出来なかったけど、


蓮は、元気そうでほっとしたと言っていた。