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第5章 無言電話・・・。

翌日・・・。


チェックアウトを済ませ、今日は2か所回って東京へ戻る日だった。


ホテルを出ようとした時。


「岸本様？岸本七海様いらっしゃいますか？」


っと呼び止められる。


「みなさん、バスに乗ってて下さい！すぐに戻ってきます」


忘れ物でもしたかな・・・。


急いで声を掛けている人に近づくと


「岸本七海様でいらっしゃいますか？」


「はい」


「呼び止めてしまって申し訳ございません・・昨夜、電話がございまして」


「電話ですか？」


何か嫌な予感がする・・・。


「北川様という男性の方からだったんですけど、伝言は特に無かったんですが」


「そうですか・・・ご迷惑おかけして申し訳ございませんでした」


「いえ、お気をつけてお帰り下さい・・・失礼いたします」


私も急いでバスに乗ったが、北川という男性の事が頭から離れず


ミスを何回も繰り返してしまった。


お客様は、良い方ばかりだったのでお咎めなしで無事金沢を経った。

帰り道、頭の中は混乱していた。


誰なんだろう・・・。


もうかかって来ない事を祈ろう・・・。


東京に着いたのは夜中だった。


それぞれ送り、会社に着いたのは1時を回っていた。


運転手さんにお礼を言い、荷物をおろし家に向かった。


家の近くまで送ってもらえばよかった。


いつもなら気にならない夜道も、何かあんなことがあったからか


気味が悪い・・・。


被害妄想！ただの被害妄想だ！！