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第5章 無言電話・・・。

「羽田君、今よりも給料は上げようと思ってるんだ
　それに、君にも悪い話じゃないだろう・・・」


「しかし、俺にはまだ自信がありません・・・」


何の話をしてるのかよく分からなかった。


「奥さまはどう、考えますか？」


急に話を振られても、状況が把握できてないので・・・答えられる訳ないじゃん！！


ちらっと蓮を見ると


「すみません・・・妻にはまだ話してないんです・・・」


っと蓮が二人に言うと驚いた表情を見せた。


いったい何のこと話してるのかな・・・


「どうして、こんな大事なこと話してないんだ？」


少し強い口調で店長が蓮を問いただす。


そして、オーナーは優しい声で私にこう話して来た。


「まぁ。結婚したり引っ越ししたり、仕事も忙しいし一緒に居る時間もそんなに
　ないんだろう・・羽田君は家庭に仕事を持ち込まないタイプなのかも知れないな
　アハハハ！七海さん・・・実は今回、羽田君に一件任せようと思ってるんだ」


一件任せるという事は、店が持てるって事？


「店長にって事ですか？」


っとオーナーに聞いてみると


「そういう事になる・・・結構前から話は出てるんだが中々、良い返事がもらえなくてね」


どうして？良い話じゃない？なのに・・・


「そこの店は、家庭や家族がテーマに作られた店なんだが、自分には家庭が無いからって
　言う理由だったんだが、今は、こうして奥さんを貰ったわけだし、
　これから二人には家族が増えると思うんだ。だから羽田君が最適だとおもうんだけどね」



もしかして、疑似結婚の理由ってこれだったの？？

でも、そうだとしたら断らないよね？

こうして嘘でも、夫婦なんだし・・・