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第5章 無言電話・・・。

蓮の店に着き・・・携帯に連絡してみるが出ない。


中に入った方が良いのかなぁ。


私は、中に入り見回したが蓮の姿は無い・・・。


「いらっしゃいませ・・あぁっ！羽田さんの奥さまですね！」


「は・・・はい・・・」


「少々お待ちくださいね・・・」


そういうと女性スタッフは中に入り蓮を呼んでくれた。


「わりぃ少し待ってて。今準備して行くから！」


「分かった」


コックコートを着た蓮を久しぶりに見て、少しドキドキしてしまった。


外に出て蓮を待った。


外にはベンチがあり、そこに座って待たせてもらった。


中から店長さんが出てきて


「奥さん！待たせちゃってスミマセンねぇ」


「あぁ店長さん！いえ・・大丈夫です！」


慌てて立ち上がるとベンチの金具にスカートが引っ掛かりバランスを崩してしまい


店長さんに支えられた。


「ス・・・スミマセン・・・」


「いえ、大丈夫ですか？」


「大丈夫です・・・スミマセン」


体を離そうとしても、腕をがっちりと掴まれ動けなかった。


えっ？離してくれないの？


その時、


「七海！」


蓮に呼ばれ、手が離された。


「店長！何かありました？」


「あぁ・いや、お疲れ！奥さん、今度は夕食食べに来てね！」


「は・・・はい」


店長さんは中に入って行くのをお辞儀をして見送った。