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第5章 『俺』の気持ち

琉と愛里咲が入社したばかりの頃は、塚本が部長として取り仕切っていた。
塚本の右腕ともいうべき存在が、現在 翔の取引先の白取。
”俺の一言で、お前なんか簡単にクビに出来るんだ”
本社でそこそこの地位にいた2人は、連れ立っては女子社員にセクハラをし、諌める男性社員にパワハラとも取れる嫌がらせをしていた。
そして、
2人が目を付けたのは、元彼に卑猥な合成写真を社内にばら撒かれ、部署内で女子社員にイジメられていた愛里咲。
「よく…ここに顔が出せましたね」
塚本を睨んだまま、琉は低い声で問う。
「千葉くんに呼ばれたんだ」
「………へぇ」
愛里咲のために塚本と白取を追い出したのは琉であり、
その手助けしたのは佐藤だ。
全ての事情は知らないが、2人が愛里咲に何かとんでもなく酷いことをしたために琉がキレたのだと、佐藤は知っていた。
返答次第で殴り掛かってしまいそうな琉を、佐藤は必死に押さえつけていた。
「君のお兄さんと白取くんが重要な取引相手だそうだな」
ドヤ顔…とでもいうのだろうか。
塚本は得意げに顎を突き出し琉を見やる。
塚本の右腕ともいうべき存在が、現在 翔の取引先の白取。
”俺の一言で、お前なんか簡単にクビに出来るんだ”
本社でそこそこの地位にいた2人は、連れ立っては女子社員にセクハラをし、諌める男性社員にパワハラとも取れる嫌がらせをしていた。
そして、
2人が目を付けたのは、元彼に卑猥な合成写真を社内にばら撒かれ、部署内で女子社員にイジメられていた愛里咲。
「よく…ここに顔が出せましたね」
塚本を睨んだまま、琉は低い声で問う。
「千葉くんに呼ばれたんだ」
「………へぇ」
愛里咲のために塚本と白取を追い出したのは琉であり、
その手助けしたのは佐藤だ。
全ての事情は知らないが、2人が愛里咲に何かとんでもなく酷いことをしたために琉がキレたのだと、佐藤は知っていた。
返答次第で殴り掛かってしまいそうな琉を、佐藤は必死に押さえつけていた。
「君のお兄さんと白取くんが重要な取引相手だそうだな」
ドヤ顔…とでもいうのだろうか。
塚本は得意げに顎を突き出し琉を見やる。

