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第5章 『俺』の気持ち

「ああ! 愛里咲ですか? 今は産休中です」
「旧姓? 産休?」
上層部からの温情を受け、白取と共に子会社へと異動させられた塚本。
その後、無事に定年退職を迎えた。
自分を子会社へと追いやった琉への怒りを募らせていたものの、琉と愛里咲の情報には疎かったようだ。
「はい。2年…もう3年目になるのか? 」
町田の言葉に、口端を上げて笑う琉。
「琉っと…この、夏川くんと結婚して、つい3ヶ月半前に双子を出産したんですよ」
わが子の事かのように、嬉しそうに話す町田。
「夏川?」
そんな町田を苛立たしげに見た後、塚本の視線は琉を睨み付けた。
「そっ、愛里咲は今は俺の奥さんで、産休中です。なのに、塚本部長の事をここに呼びつけるなんておかしいですね?」
ニッコリと愛想のいい笑みを浮かべる琉。
変わらず琉を睨み付ける塚本に、口元は笑みを浮かべたまま琉の瞳がスッと細められた。
「旧姓? 産休?」
上層部からの温情を受け、白取と共に子会社へと異動させられた塚本。
その後、無事に定年退職を迎えた。
自分を子会社へと追いやった琉への怒りを募らせていたものの、琉と愛里咲の情報には疎かったようだ。
「はい。2年…もう3年目になるのか? 」
町田の言葉に、口端を上げて笑う琉。
「琉っと…この、夏川くんと結婚して、つい3ヶ月半前に双子を出産したんですよ」
わが子の事かのように、嬉しそうに話す町田。
「夏川?」
そんな町田を苛立たしげに見た後、塚本の視線は琉を睨み付けた。
「そっ、愛里咲は今は俺の奥さんで、産休中です。なのに、塚本部長の事をここに呼びつけるなんておかしいですね?」
ニッコリと愛想のいい笑みを浮かべる琉。
変わらず琉を睨み付ける塚本に、口元は笑みを浮かべたまま琉の瞳がスッと細められた。

