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コンプレックス
第7章 『俺』の彼女

だが、
「飲み屋で割り勘した後、財布をズボンのポケットに突っ込んだ…から、そっから帰るまでの間だな」
「かなり広範囲じゃん! どうすんの⁉︎ 」
駅前繁華街で飲んだと聞いていた。
人通りが多い。
拾った財布を交番に…なんて望みが薄い。
愛里咲はガックリと項垂れた。
「免許証 入ってんだから、拾った奴がここに届けてくれるかもな」
「そんないい人ばかりでは無いですよ、世の中…」
呑気な琉に、愛里咲の口からは溜息が零れた。
「昼飯、会社まで届けに来て」
「え⁈ 」
「んじゃ、行って来る」
「え⁈ い、行ってらっしゃい…」
その態度があまりにも普通過ぎて、本当に財布を失くしたのか、困っているのかと聞きたくなる。
だが、そんな暇も与えず、琉は弁当の催促だけすると家を出て行った。
「飲み屋で割り勘した後、財布をズボンのポケットに突っ込んだ…から、そっから帰るまでの間だな」
「かなり広範囲じゃん! どうすんの⁉︎ 」
駅前繁華街で飲んだと聞いていた。
人通りが多い。
拾った財布を交番に…なんて望みが薄い。
愛里咲はガックリと項垂れた。
「免許証 入ってんだから、拾った奴がここに届けてくれるかもな」
「そんないい人ばかりでは無いですよ、世の中…」
呑気な琉に、愛里咲の口からは溜息が零れた。
「昼飯、会社まで届けに来て」
「え⁈ 」
「んじゃ、行って来る」
「え⁈ い、行ってらっしゃい…」
その態度があまりにも普通過ぎて、本当に財布を失くしたのか、困っているのかと聞きたくなる。
だが、そんな暇も与えず、琉は弁当の催促だけすると家を出て行った。

