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第7章 『俺』の彼女

廊下の向こうに琉の姿を見つけ、愛里咲は小さく手を上げて見せた。
不意に、
「この前塚本さんが愛里咲に会いに来たぞ」
「え……」
町田にとっては不意に思い出しただけの話だ。
だが、その言葉は愛里咲を凍り付かせた。
「琉から聞いてないのか?」
町田の前に部長だった塚本の突然の移動理由は、女子社員たちへのセクハラであると聞いていた。
「はい……」
先程までとは明らかに違う。
動揺を隠せない様子の愛里咲に、町田はその過去に何かあったのだろうと察する。
「そうか、悪かったな。まぁ特に用があった訳では無さそうだったし、琉が追い返したからもう来ることはないだろう」
(追い返した……?)
フラついた愛里咲を、もうすぐそこまで来ていた琉が慌てて抱き止めた。
「愛里咲? 大丈夫か?」
幸いなのかどうなのか、先程の町田との会話は聞かれてなさそうだ。
不意に、
「この前塚本さんが愛里咲に会いに来たぞ」
「え……」
町田にとっては不意に思い出しただけの話だ。
だが、その言葉は愛里咲を凍り付かせた。
「琉から聞いてないのか?」
町田の前に部長だった塚本の突然の移動理由は、女子社員たちへのセクハラであると聞いていた。
「はい……」
先程までとは明らかに違う。
動揺を隠せない様子の愛里咲に、町田はその過去に何かあったのだろうと察する。
「そうか、悪かったな。まぁ特に用があった訳では無さそうだったし、琉が追い返したからもう来ることはないだろう」
(追い返した……?)
フラついた愛里咲を、もうすぐそこまで来ていた琉が慌てて抱き止めた。
「愛里咲? 大丈夫か?」
幸いなのかどうなのか、先程の町田との会話は聞かれてなさそうだ。

