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コンプレックス
第1章 弟が父親になった

硝子越しに2人を見つめれば、何処ら辺が違うのか全く分からない程に2人はそっくりで、
そして、やはり何処と無く琉に似ているような気がする。
(ていうか、他の赤ん坊も同じ顔に見えるけど)
そう思いながら見つめた姪っ子達が、
「あ……」
2人同時に小さな口を開けてあくびする。
その姿を見て、翔の心がほんのり温かくなっていった。
「名前は?」
思わず上がりかけた口端を、慌てて戻した翔。
いつも通りを装ってぶっきらぼうに琉に聞いた。
「……決まった」
「まだ言ってなかったの⁉︎ 」
琉の返事と同時に、双子の母である愛里咲が驚いた声を上げた。
すみません…と頭を下げる愛里咲の手を、母親が興奮気味に掴む。
「聞かせて!」
「やだ」
即答する琉。
「琉ちゃん‼︎ 」
愛里咲が慌てて琉の腕を引けば、スッと目を細めた琉が愛里咲を振り返る。
「うっ…だって…それは琉ちゃんから……」
オドオドしながらも琉に意見する愛里咲。
自分と同じように琉にあしらわれている愛里咲を見て、翔は思わず笑っていた。
そして、やはり何処と無く琉に似ているような気がする。
(ていうか、他の赤ん坊も同じ顔に見えるけど)
そう思いながら見つめた姪っ子達が、
「あ……」
2人同時に小さな口を開けてあくびする。
その姿を見て、翔の心がほんのり温かくなっていった。
「名前は?」
思わず上がりかけた口端を、慌てて戻した翔。
いつも通りを装ってぶっきらぼうに琉に聞いた。
「……決まった」
「まだ言ってなかったの⁉︎ 」
琉の返事と同時に、双子の母である愛里咲が驚いた声を上げた。
すみません…と頭を下げる愛里咲の手を、母親が興奮気味に掴む。
「聞かせて!」
「やだ」
即答する琉。
「琉ちゃん‼︎ 」
愛里咲が慌てて琉の腕を引けば、スッと目を細めた琉が愛里咲を振り返る。
「うっ…だって…それは琉ちゃんから……」
オドオドしながらも琉に意見する愛里咲。
自分と同じように琉にあしらわれている愛里咲を見て、翔は思わず笑っていた。

