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第7章 『俺』の彼女

”俺、槙野さんが好きです‼︎ ”

途端に、

逃げるようにした告白が頭の中で何度もリピート再生される。


「あの…っごめん」

一度は自分を好きだと言ってくれた渚。

だが、その心を疑い、ひどい言葉で傷付けた。

だから……答えを聞くのは怖い。


このまま何もなかったかのように、今まで通りの関係に戻れればいい。

思わず ”逃げ” に回ろうとした翔の心を、渚は挟んだ頬と共に引き寄せた。


「今から ”ごめん” は禁句です」

思わず頷きそうになり、

「え？どういう意味？」

慌てて聞き返す翔。

その言葉を遮り、



「好きです！付き合って下さい！」



ひと気はそれ程ないが、会社の真ん前の駐車場。

そこに、渚の大きな声が響いた。