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コンプレックス
第2章 弟の嫁さん

ガチャッ…
玄関のドアの音が聞こえる。
「あ、琉ちゃん! おかえり!」
サッと立ち上がり、玄関へと駆けて行く愛里咲。
ホンの一瞬前までの2人きりの楽しい時間から、一気に現実へと引き戻される。
その姿に ”愛里咲は琉の嫁” と言う当たり前の事を思い出し、翔の胸がズキンと鈍く痛んだ。
「あれ? 兄貴、早いじゃん?」
愛里咲と共にリビングへと入ってくる琉。
「あ、今日は営業先から直帰したんだって」
黙り込む翔の代わりに愛里咲が答えれば、
「ふーん」
琉の声が低くなり、その視線も鋭くなる。
罪悪感のようなものに、翔が琉の方を見れずにいれば、
「琉ちゃんもご飯食べるよね?」
「ああ」
「支度してくるね」
2人の様子に気付く事なく、愛里咲はパタパタとキッチンへと駆けていった。
玄関のドアの音が聞こえる。
「あ、琉ちゃん! おかえり!」
サッと立ち上がり、玄関へと駆けて行く愛里咲。
ホンの一瞬前までの2人きりの楽しい時間から、一気に現実へと引き戻される。
その姿に ”愛里咲は琉の嫁” と言う当たり前の事を思い出し、翔の胸がズキンと鈍く痛んだ。
「あれ? 兄貴、早いじゃん?」
愛里咲と共にリビングへと入ってくる琉。
「あ、今日は営業先から直帰したんだって」
黙り込む翔の代わりに愛里咲が答えれば、
「ふーん」
琉の声が低くなり、その視線も鋭くなる。
罪悪感のようなものに、翔が琉の方を見れずにいれば、
「琉ちゃんもご飯食べるよね?」
「ああ」
「支度してくるね」
2人の様子に気付く事なく、愛里咲はパタパタとキッチンへと駆けていった。

