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第13章 俺の周りの企み
「び、ビックリしたぁ……っ、やだな……双子が起きちゃうよ?」

お風呂上がりの愛里咲の髪から漂うシャンプーの香りが、琉の鼻先を擽る。

壁と琉の間に挟まれた愛里咲は、

顔を上げられずに俯いたまま、

また、

無理やり笑顔を作って見せた。


「いい加減にしろ」

壁についた方の肘を曲げれば、琉の顔が愛里咲へとさらに近づく。


「琉ちゃ…っ、ンッ」

所謂 ”壁ドン” の体勢で、赤くなる愛里咲の鼻先に琉の鼻先が触れる。


「鼻が当たっただけで感じてんの?」

意地悪く笑う琉を見て、愛里咲の瞳からは自然と一雫の涙が零れ落ちた。


「愛里咲の泣き顔にそそられんだよ。泣くの堪えて笑ってんじゃねぇよ」

「んっ……」

軽く触れただけで離れてしまった琉の唇。

追いかけるような愛里咲の視線。

その瞳からは、溜め込んでいた分を流すかのように、幾筋もの涙が零れ落ちる。



「……足りない?」

「ん……足り、ない……」

琉の首へと腕を回し、その唇へと届くように愛里咲は必死に背伸びする。


「愛里咲の背が足りないな」

同じように琉まで背伸びすれば、愛里咲の腕が解け、ようやく近付いた唇がまた遠ざかってしまう。


「意地悪っ!ちょっと屈んでよ!」

ワイシャツの襟元を掴んで引っ張るけれど琉の唇は遠くて、愛里咲は悔しそうに顔を歪めた。

その瞳から零れ落ちる涙を、琉の指が優しく掬う。


「愛里咲の取り柄は ”素直に泣けること” だろ。ここ何日か我慢してた涙、全部流させてやる」


そう言った琉の口元がグッと持ち上げられれば、愛里咲の下腹部が熱を帯びていく。


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