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第14章 【終】俺の彼女の活躍
芽衣の言葉に、

愛里咲は言葉を発することも出来ない程に泣いていた。


愛里咲の知らないところで、こんなにもいろいろなことがあった。


”……そんな怖い思い、もうさせねぇから”


愛里咲はずっと、琉に守られていた─────…。



「芽衣さん、ありがとうございます!帰って琉ちゃんに謝ります!」

スッと立ち上がった愛里咲の表情は晴れ晴れしている。


だが、

「待って待って!迎えに来てくれるから!」

小走りに玄関へ向かう愛里咲を、芽衣は必死に止めた。


「ごめんなさい。一刻も早く謝りたい!」

ぺこりと頭を下げ、愛里咲は佐藤の部屋を後にする。


「愛里咲!もう……せっかちなんだから」

慌てて飛び出した芽衣の目に映った愛里咲は、エレベーターに向け、今はもう全速力で走っている。

苦笑いした芽衣は、一旦家の中へと戻り、琉に連絡しようと携帯を手に取った。


刹那─────…


ピンポーン
インターホンが鳴る。


すぐにドアを開ければ、息を切らせた琉と、その後ろには双子を抱いた翔が立っている。


「あちゃ〜…すれ違っちゃった?愛里咲、ついさっきのエレベーターで降りてっちゃった」

二つあるエレベーター。

一つが昇り、一つが下がる。

下がったエレベーターが1階へ到着したようだ。


「双子ちゃん見てるから、追い掛けてやれよ」

陽音を抱いた佐藤が顔を出せば、

「いざとなったら3人分乳出してやるから‼︎ 」

芽衣が翔の手から双子を受け取る。


2人に頭を下げ、琉と翔は昇ってきたエレベーターへと乗り込んだ。



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