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第2章 弟の嫁さん

「俺のもんに手ェ出すな」

先程よりも強い眼力で、翔を睨む琉。


─────でも、

”俺のもんに手ェ出すな”

(……コレって、嫉妬？)

その怒りの正体が分かればどこか可愛さすら感じる。


(そういやこいつ、学生時代はちっせー事に嫉妬しては別れてたやつだった)


愛里咲への邪な気持ちに気付かれたかと焦ったが、単純にヤキモチを妬かれただけ。

しかも、琉が自分に嫉妬するなんて何だか気分がいい。



「こんな嫉妬深い旦那を持って、愛里咲ちゃんも大変だなぁ」

調子に乗って琉のおかずを摘まんだ翔の手の甲に、勢い良く琉の箸が突き立てられた。