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第15章 【おまけ】俺と弟のその夜…
夢中になり過ぎて…

昨晩は気を失うように眠りについた。


日曜の朝、

気だるい身体を起こす愛里咲。

だがすぐに、ベッドへと引き戻される。


腰に回された腕は琉のもので、

その強い力にキツく抱き締められる。


「琉ちゃん!もう起きなきゃ…」

振り返って抗議してみたが、

(……寝てる?)

愛里咲をその腕に拘束する琉は、スースーと気持ちよさそうな寝息を立てていた。


「まーまー」

ベビーベッドから陽花が身を乗り出す。

目一杯腕を伸ばし、その柵を下ろしてやれば、隣り合わせのこちらのベッドへと這いずって来る。


スリスリと愛里咲に身を寄せる陽花。

可愛らしいその仕草に、愛里咲も陽花を抱き締める。


嬉しそうに笑った陽花が、愛里咲の腰に回された琉の手に気付き、今度はその手で遊び始めた。

小さな陽花の手が、琉の指を掴む。

「……ん……」

腰に回された腕の力が緩み、
愛里咲の背後で、琉が身じろぎしたのがわかった。


愛里咲の腰から離された琉の指は、陽花の手に連れ去られる。

そのまま、陽花の口元に連れられていく琉の指。

「あ……」

愛里咲の声より早く、

陽花の口の中へとその指が飲み込まれた。



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