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コンプレックス
第2章 弟の嫁さん

「それだけで満足なのに、それ以上の行動なんて起こす気もないのに、友達という立場を失うのが怖くて何も出来ない自分が凄く嫌いで…」
俯いてしまった渚。
その様子にハラハラしながらも、どこか自分の気持ちと重なるその言葉に翔は耳を傾け続けた。
「なのに…そんな自分を棚に上げて琉くんの隣にいる愛里咲に無性に腹が立つんです」
(………俺と同じだ)
自分は何の行動もせずに、琉を羨んで妬んでる。
気付いていながら目を逸らしてきた自分自身と重なる。
「でも別に…だからと言って琉くんと愛里咲の仲を引き裂きたいとか思ってないですよ」
弟夫婦の仲を羨んで、でも手を下すつもりはない。
そんなところまで渚の言葉は翔と重なった。
「やっぱ琉はモテるんだな」
ポツリと零した翔の言葉に、渚はパッと顔を上げる。
楽しそうに琉の高校時代からの思い出を話し始める渚を、翔はどこか仲間意識のようなものを感じながら見つめていた。
俯いてしまった渚。
その様子にハラハラしながらも、どこか自分の気持ちと重なるその言葉に翔は耳を傾け続けた。
「なのに…そんな自分を棚に上げて琉くんの隣にいる愛里咲に無性に腹が立つんです」
(………俺と同じだ)
自分は何の行動もせずに、琉を羨んで妬んでる。
気付いていながら目を逸らしてきた自分自身と重なる。
「でも別に…だからと言って琉くんと愛里咲の仲を引き裂きたいとか思ってないですよ」
弟夫婦の仲を羨んで、でも手を下すつもりはない。
そんなところまで渚の言葉は翔と重なった。
「やっぱ琉はモテるんだな」
ポツリと零した翔の言葉に、渚はパッと顔を上げる。
楽しそうに琉の高校時代からの思い出を話し始める渚を、翔はどこか仲間意識のようなものを感じながら見つめていた。

