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コンプレックス
第3章 弟の会社

「あ、夏川さん!」
重い足取りで会議室から出れば、最近では耳慣れた声が近付いて来る。
「槙野さん、今度の仕事、一緒だってね。よろしく」
パタパタと走り寄る渚に声を掛ければ、渚はニッコリと笑みを返す。
「ただの付き添いでいいって言われたんですけど、私、社外で仕事するの初めてで全然わからなくて……いろいろ教えて下さいね」
琉の兄だと知ってから、渚は見かければ翔に声を掛けてくれる。
しかもこれから仕事を一緒にする事になった。
(槙野さんも”琉が好き”なんだよな……)
”琉くんとは全然違う。やっぱ無理”
琉の代わりでいいからと付き合った、中学時代の元カノ達の別れの言葉を思い出す。
「俺は琉と違ってそういうの上手くないよ」
卑下た言葉と共に溜息が漏れる。
重い足取りで会議室から出れば、最近では耳慣れた声が近付いて来る。
「槙野さん、今度の仕事、一緒だってね。よろしく」
パタパタと走り寄る渚に声を掛ければ、渚はニッコリと笑みを返す。
「ただの付き添いでいいって言われたんですけど、私、社外で仕事するの初めてで全然わからなくて……いろいろ教えて下さいね」
琉の兄だと知ってから、渚は見かければ翔に声を掛けてくれる。
しかもこれから仕事を一緒にする事になった。
(槙野さんも”琉が好き”なんだよな……)
”琉くんとは全然違う。やっぱ無理”
琉の代わりでいいからと付き合った、中学時代の元カノ達の別れの言葉を思い出す。
「俺は琉と違ってそういうの上手くないよ」
卑下た言葉と共に溜息が漏れる。

