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第4章 俺は琉じゃないよ?
「双子ちゃん、可愛かったぁ!」

翔と並んで歩きながら、渚は先程撮った携帯の写メを眺める。


「生まれた時より少し顔が変わって来たでしょ?」

「そうですね。でも、どっちも琉くん似」

「だな。将来有望」


連れて出れば必ず ”パパ似” だと言われる双子。

子供の頃は、琉ばかりが褒められるのが気に入らなかったが、双子を褒められるのは不思議と頭に来ない。


「可愛くて仕方ないでしょ?」

携帯画面に映る双子を愛おしそうに見つめる翔に、渚はクスッと笑った。


「……”お食い初め”って知ってる?」

「え?」

返ってきたのはひどく寂しげな声。

「100日のお祝い。それが終わったら、同居生活は終わり」

「100日…もうじきですね」

「うん」

小さくなる翔の声に、渚の手は自然と翔に向けて伸ばされていた。


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