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コンプレックス
第1章 弟が父親になった

琉の妻である愛里咲は、高校生の時に両親を亡くしている。
母親の話は聞き流す癖のある翔だが、その話は2人の結婚式前後に嫌という程聞く羽目になったから覚えている。
双子ということもあり、愛里咲が退院後は親子4人で3ヶ月程こちらにお世話になる。
張り切った母親は、毎日のようにベビー用品店へと出掛けては必要な品から必要なさそうな品まで買い揃えていた。
そのため、親子4人分の生活必需品やベビー用品は、琉の部屋に所狭しと並べられ、それでも足りずに廊下やそれ以外の部屋にも溢れ返っていた。
加えて、琉が実家に長く留まるのも数年ぶり。
なんだかんだと琉には甘い両親は、大学入学を機に一人暮らしをしたいと言い出した琉のために、実家からそう遠くない場所にマンションを買い与えた。
現在琉と愛里咲が暮らすマンションがそれだ。
要らないというのに、そのマンションのお金も毎月両親へ送られてくる。
が、その形は”振込”
大学時代は一切実家に近寄らなかった琉が、結婚後は正月くらいは顔を見せるようになった。
愛里咲連れだからか数時間滞在しただけで帰ってしまい、次に来るのは一年後。
可愛い次男坊の奔放さに、普段は寂しさを口にしない両親も今回は必死に引き止めたようだった。
母親の話は聞き流す癖のある翔だが、その話は2人の結婚式前後に嫌という程聞く羽目になったから覚えている。
双子ということもあり、愛里咲が退院後は親子4人で3ヶ月程こちらにお世話になる。
張り切った母親は、毎日のようにベビー用品店へと出掛けては必要な品から必要なさそうな品まで買い揃えていた。
そのため、親子4人分の生活必需品やベビー用品は、琉の部屋に所狭しと並べられ、それでも足りずに廊下やそれ以外の部屋にも溢れ返っていた。
加えて、琉が実家に長く留まるのも数年ぶり。
なんだかんだと琉には甘い両親は、大学入学を機に一人暮らしをしたいと言い出した琉のために、実家からそう遠くない場所にマンションを買い与えた。
現在琉と愛里咲が暮らすマンションがそれだ。
要らないというのに、そのマンションのお金も毎月両親へ送られてくる。
が、その形は”振込”
大学時代は一切実家に近寄らなかった琉が、結婚後は正月くらいは顔を見せるようになった。
愛里咲連れだからか数時間滞在しただけで帰ってしまい、次に来るのは一年後。
可愛い次男坊の奔放さに、普段は寂しさを口にしない両親も今回は必死に引き止めたようだった。

