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年上Lovers♡♡
第1章 数学講師の加藤先生
「…今までありがとうございました。…っと」
私、西山優[ニシヤマ ユウ]は明日の塾のお別れ会でお世話になった先生達に渡す手紙を書いている。
「…もう最後か……、加藤先生…」
加藤先生とは、…いっぱいあったなー…。
高校1年の冬、なかなか私の成績が上がらないのを親が心配して入れた塾で、初めての授業の担当が加藤先生だった。
最初はお互いに緊張していたけど、日が経つにつれて加藤先生の授業は楽しい授業になっていった。
分からないことも、大学のこともずっと親身になって相談に乗ってくれたりした。
気付いたら、そんな先生を好きになってた…。
1人の生徒ごとに区切られたスペースから少し顔を出して先生を見てると私の視線に気付いて
「…ん?」
と言って笑う顔が好き。
「これやったら、もっかい微分しなあかんやん」
と言って文字を指す小麦色のした綺麗な手も好き。
模試の結果が思う様にいかなくて不安になった時、その手で私の涙を拭いて頭を撫でてくれたことは一生忘れない…。