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第3章 美畜の宴

「妹さんの旦那さんが、子供と無理心中したようなんですよ、それを見た妹さんは、かなりショックだったでしょうね……」
「……！」
その夜、宅間は狂ったように、泣いた。妹と義弟と幼い甥っ子の、亡骸のそばで。
そして、寂しい葬儀のあと、自分が妹の生命保険の受取人であることを知る。
僅かな金を兄から借りていることを恩にきて、妹は自分に生命保険をかけていた。
甘ったれの妹の顔しか知らない愚かな自分を、宅間は呪った。
大金を手にしても、もはや全てが無意味だったーー。

羽生菱二はそんな宅間の思いも知らず、ショーと客の様子を見ている。
宅間にとっては、ステージで犯されている美雪など見てはいなかった、むしろ風俗嬢として無理をしていた妹のことと姿がかぶり、嫌なくらいだ。