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近くて甘い
第8章 ふぉーりんらぶっ!
恋に落ちた自分に酔っていて、彼の正体なんかまるで考えてなかった…



もう会えないかもしれないの…?
うそ……
そんなの…!!



「いやぁあっ!」


再びかけ直そうと思っていたケチャップを加奈子を力強く握ると、今度は勢いよく中身が噴射して、べちゃっと顔に掛かった。



「きゃあっ」



何事かと慌てる加奈子を見て、周りが笑う。



「ちょっと!何か飛んできたんだけど!」



加奈子はそう言いながら、顔についたケチャップを拭って再びぎゃぁっと声を上げた。



「どうしようっ!流血してるっ!私撃たれたんだわっっ!」



あまりのドジぶりに藍と香純は口をあんぐりさせる。

「あんた…ちょっと病院行った方がいいんじゃない?」


嫌みを言った香純にだよねっ!救急車呼んで!と加奈子は返した。
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