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近くて甘い
第14章 お願いの仕方 〜光瑠の場合〜
真希との出会いは光瑠にとって大きな変化をもたらしたが、


隼人との出会いもまた光瑠の中では決して見逃すことのできない変化をもたらしたのだ。



「待て、今のはどう考えても俺の勝ちだ」


「なんでよー!僕だよ!!」


もっとも…

親子や兄弟というより、対等な友達のような関係なのだが───



ぱらぱらとメイドたちが部屋から出ていったのを光瑠は横目で確認すると、ベッドに座った隼人の隣に腰を降ろした。


「隼人……」


「なにぃ?」


「これをカバンにつけろ…」


そう言いながら、光瑠はジャケットのポケットの中から小さなキーホルダーを取り出した。


「くれるのー?」


「あぁ…絶対に外すな」


「わかったぁ」
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