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近くて甘い
第14章 お願いの仕方 〜光瑠の場合〜
「ひかるだー!どうしたの?」


ニコニコする隼人の周りでメイドが突然の主人の登場に慌てふためく。



「…………少し様子を見に来ただけだ」


「様子?」


「っ……」



真希と同じように聞き返して来た隼人に光瑠は少しイラっとした。



「なんなんだ、お前たち姉弟はっ!」



突然の登場に突然のお怒り。


不審なその行動にメイドたちが怪訝そうな顔をする。


だが、よく考えれば明日から真希がいないから苛立っているだけの話なのだろうと、メイドたちはすぐに察して、クスクスと小さく笑った。



「もう用意出来たから、ひかる一緒に遊ぼー!」



グッと足を引っ張られ、そのまま光瑠は隼人に着いていった。



子どもは嫌いだった。



うるさいし、めんどくさいし、ペースを合わせなきゃいけないのが堪えられなかったのだ。


それが今では…


たまにこうして8歳児の遊びに付き合い、嬉しそうなその笑顔をみて、癒されている自分がいる。
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