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近くて甘い
第37章 立つ悪女は跡を濁す


ずっと堪えていた涙がまた溢れてきて、梨子が再び私の事を抱き締めた。



最近本当に泣いてばかりで自分が嫌いになってくる。



こんなのは私じゃないっ…




それでも、もう前のように笑っていることがどうしても出来ない。





「辛くてもっ…辛くても聞くべきですっ!」



「関根様!今はやめて下さいっ…」



私のことを想って必死で要さんのことを止める愛花ちゃんがにじんで見えた。




「っ…真希さんっ!!!!」




そんな愛花ちゃんの制止に構う事無く、要さんは私の両肩を掴んだ。




「ちょっとっ…」



梨子もビックリした様子で要さんを止めようとしてくれたけど、要さんのあまりの迫力に言葉を失った。




顔を上げると、涙が目尻を渡ってポタポタと落ちて行った。



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