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近くて甘い
第37章 立つ悪女は跡を濁す
「このっ…最低最悪女っ!!!!!!!!


一回滝に打たれて修行してこい!バカもんがっ!!!!!!!!!!」






えっ…





ゼエゼエと息をしながら肩を揺らせた加奈子さんは、メイクを気にせずにゴシゴシと涙を拭って私と要さんの腕を掴んで引っ張った。





「えっ…あっ…」
「おっと…」




狼狽える私たちに構わずに引っ張った加奈子さんは、部署の出口まで着くと、再び振り返って香純さんを見た。





「もう二度と会いたくないっ!!!こっ、このクッキー食べまくってブクブクに太ればいいんだっ!!」





???




訳の分からないことを言った加奈子さんは持っていた大きな袋を思いっきり投げ飛ばした。




ぼすっ…




音を立ててその袋は、香純さんからは大分離れた所に落ちた。



「あっ…やだっ…」




そう呟いた加奈子さんは、恥ずかしそうに顔に手を当てると、走ってそれを取りに行って、そこからまた香純さんの方へとその袋を投げた。




「よしっ…」




加奈子さんは、袋が香純さんの目の前に丁度よく落ちた事を確認すると、また私たちの方に戻ってきた。




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