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第1章 『日常』

「おはよう」

「おーおはよう」

朝の通勤電車、俺はいつもと同じ時間に同じ電車両に乗ると美和がいた。

「あれ、尚は？」

「そうなのよ‥もう電車出るのに見当たらないのよ‥英介は？」

「英介も見当たらないな‥」

俺は背の高い英介を探した。

「‥美和、あそこにいるぞ」

「あっ！本当だ！‥あれ？英介の側に誰かいる？なんか笑って喋っているよ」

「‥女か？‥待て、メール入れてみる」


『英介、お前まさかの女か？』

俺は英介にメールを送った。

『尚だ』


「美和、尚だとよ」

「私も尚も小さいからね」


その時、電車がグラッと動いた。


「キャッ！」

「美和！大丈夫か？ほら、ここにいろ」

「昴、ありがとう。助かった‥」


よろけた美和の腰を支えながら通勤の混み合っている状況に感謝していた。