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Be Loved
第2章 incantation
翌日の朝。
みっちゃんは呑気に話しかけてきた。

「はよー。小鳥遊今日日直だろ?先生が図書室の本とってきてって言ってたよ。昨日。はいこれ取ってきて欲しい本。」
「おはよぉ~…って嘘!?行って来る」

みっちゃんから本のメモを受け取り、大急ぎで教室を出る。

「いってらー」


走りましょう、図書室に。

…廊下は走ってはいけないのですが、いたし方ないありません。


「はぁ…」

少し息を切らしながら、ゆっくりと図書室のドアを開ける。
中には誰も居ません。


「えっと…辞書6冊に小倉百人一首…」

辞書6冊とはとても重そうです。


「辞書は後にするとして、百人一首は…」

あぁ、ありました。
が、届きません。

「くぅっ…」

背伸びをしても、指先を掠めることすらしない。
なんとも無念。

諦めて素直に台を持ってくることにしましょう。

その時、

「これ?ほい」
「ありがとうございました!本、取っていただい…」

本をとってくれた人が誰なのか振り返り、見てみると私は息を呑みました。

「みっ三宅君…」

三宅君は笑っていた。

「アハハッ小鳥遊さんって面白いね」

これは褒められているのでしょうか?

「えっと…それは褒めてるって受け取っていいんですか?」
「うん。褒めたよ。」
「本当ですか?やったぁ、へへへっ」

褒められるのは慣れてませんが素直に嬉しいので素直に喜んだのですが、三宅君が爆笑してるのは何故でしょう?

というか、何か忘れている気がします。
何か…とても重要なことを…

「ああっ日直!!忘れてた…」

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