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喫茶室白百合から愛を込めて
第7章 振り出し
夕美は末名賀麻衣子に誘われるがままに、



唇を合わせた。




遠目から他のお客さんも、




濃厚なキスシーンを観て、






連鎖的にキスを交わすカップルが、


急に増えた。







まぶたをキツく閉じたまんまで



キスをしつつ、




夕美は鼻で呼吸をして、






薄目を僅かに開けていた。








末名賀麻衣子のアイシャドーを






薄目に塗られた目許へ視線をあてた。








このひと…なんて品のある美人さんなの‥








端から観て、
生々しい要素は無く…







無味無臭でありながらも








ラブシーンに浸り切った美意識満ちた






独特のオーラをふたりは発していた。









長いキスシーンが続いた。







店のお客はお喋りをやめて、






夕美と末名賀麻衣子のキスシーンを固唾をのんで観ていた…








末名賀先生の唇…プニュプニュして柔らかい。







夕美が薄目を開け、




末名賀麻衣子と目線があった。







ハア‥フウゥゥ、ハア‥ハア‥







お互いの吐息だけが耳元へ届いていた。









フレンチキスの感触に夕美と末名賀麻衣子は、







言葉では言い表せない心持ちでいた。






夕美が末名賀麻衣子のほつれた髪を




指先でなぞり、
白く煌めくうなじへ片手を宛支えた…。




アフ、んぐぐ、








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