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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第4章 弘子~主婦一人旅での出来事
「明日ですか?」
「1泊でお戻りになるんですから、いろいろと早くからご予定があるんでしょう」
「え、ええ、そうですね」
事実ではなかった。
弘子には、明日決まった予定などなかった。
夕刻のフライトが確定しているだけだ。
あとは、今日と同じように市内をのんびりと散策するつもりだった。
だが、とっさに出たのは真逆の言葉だった。
「では、そろそろ会計を済ませないと」
「あ、あの・・・・・・」
席を立ち、ウエイターを呼びにいった笹本に、弘子は何も言うことができなかった。
「支払いは済ませましたので」
「お支払させてください」
「私が誘ったんですから」
笹本は弘子の言葉を笑顔をと共にやんわりと否定した。
エレベーターに乗り込む。
二人だけだ。
「弘子さんのお部屋は何階ですか?」
「あ、21階です・・・・・・」
「私は24階なんです。私の方が先ですね」
激しく鼓動が高鳴っていることに気付く。
酔いのせいだけではない。
このまま彼と別れてしまって、本当にいいのか。
せっかくいつもとは違う自分を見つけられそうなのに・・・・・。
弘子の心の中で、そんな叫びが繰り返される。
笹本さんのお部屋でもう少しお酒を飲みたい。
ただ一言、そう口にすればいいだけだ。
だが、弘子にはそれができなかった。
無情にもエレベーターは24階に到着した。
「では、弘子さん、おやすみなさい」
「おやすみなさい・・・・・」
「楽しかったですよ、今夜は」
「私こそ・・・・・・・」
「どうぞご旅行、お気をつけて」
あくまでも真摯に徹した笹本は、鮮やかにその場を立ち去った。
そして、エレベーターの扉が閉まった。
弘子はただ一人、その場に取り残された。
「1泊でお戻りになるんですから、いろいろと早くからご予定があるんでしょう」
「え、ええ、そうですね」
事実ではなかった。
弘子には、明日決まった予定などなかった。
夕刻のフライトが確定しているだけだ。
あとは、今日と同じように市内をのんびりと散策するつもりだった。
だが、とっさに出たのは真逆の言葉だった。
「では、そろそろ会計を済ませないと」
「あ、あの・・・・・・」
席を立ち、ウエイターを呼びにいった笹本に、弘子は何も言うことができなかった。
「支払いは済ませましたので」
「お支払させてください」
「私が誘ったんですから」
笹本は弘子の言葉を笑顔をと共にやんわりと否定した。
エレベーターに乗り込む。
二人だけだ。
「弘子さんのお部屋は何階ですか?」
「あ、21階です・・・・・・」
「私は24階なんです。私の方が先ですね」
激しく鼓動が高鳴っていることに気付く。
酔いのせいだけではない。
このまま彼と別れてしまって、本当にいいのか。
せっかくいつもとは違う自分を見つけられそうなのに・・・・・。
弘子の心の中で、そんな叫びが繰り返される。
笹本さんのお部屋でもう少しお酒を飲みたい。
ただ一言、そう口にすればいいだけだ。
だが、弘子にはそれができなかった。
無情にもエレベーターは24階に到着した。
「では、弘子さん、おやすみなさい」
「おやすみなさい・・・・・」
「楽しかったですよ、今夜は」
「私こそ・・・・・・・」
「どうぞご旅行、お気をつけて」
あくまでも真摯に徹した笹本は、鮮やかにその場を立ち去った。
そして、エレベーターの扉が閉まった。
弘子はただ一人、その場に取り残された。