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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第17章 千鶴~相撲部屋の美しき女将
本当に勝てるだろうか。

皆、年上に違いない。

新弟子検査をパスするのに四苦八苦した俺。

気のせいか、皆が自分の小さな体を馬鹿にしている気がする。

何を弱気になってるんだ。

鉄平は自らを奮い立たせた。

俺は強い。

必ず勝てる。

いや、勝つんだ。

兄弟子、柿本のにたにたと笑う姿が思い浮かぶ。

こんなところで夢破れてたまるか。

花道の先に国技館の土俵が近づいてきた。

照明がまぶしい館内には、まだほとんど客はいないようだ。

やがて、5人の勝負審判が位置につき、行司が土俵上にあがった。

一同、礼。

そして、鉄平は他の力士たちと一緒に土俵だまりに座り込んだ。

座布団もなく、土の上に座る新弟子たち。

「ただ今より、前相撲を開始します」

場内にアナウンスが流された。

まばらな拍手が遠くの席から聞こえてくる。

家族でも応援に来ているのだろう。

鉄平には、勿論誰も応援になど来ていない。

いや、一人いる・・・・

鉄平はちらりと周囲に視線をやって、その人を探した。

女将さんは本当にいるのかな・・・・

きっとどこかで見てくれている。

そう思うだけで、鉄平は妙な緊張を感じた。

あっという間に土俵上で勝負が始まった。

鉄平の出番はすぐこの後だ。

視線の先にいる相手となる力士を、鉄平は改めて見た。

うわっ、でかい・・・・

肩に届くほどに髪を伸ばした巨漢の力士。

いかにも重そうな体つきだ。

向こうもまた、鉄平のことをにらみつけている。

一瞬、相手が笑ったように見えた。

小さいと思ってバカにしてやがる・・・・

持ち前の負けん気を、鉄平はもう、完全に取り戻していた。

すぐ前の勝負があっという間に終わった。

「東、浦松」

呼び出しの声が、鉄平の出番を館内に告げる。

鉄平は土俵上に飛び出すように、あがった。

「西、川藤」

相手が重たい体をのっそり起こし、鉄平に対する。

仕切り線を挟んでにらみ合う二人。

壁のような体だ。

これじゃ、得意の突き押しは通用しない。

潜り込んでもろ差しを狙うのみだ。

鉄平の全身に力がこめられた。

行司の軍配が返る。

「はっけよい、のこった!」

鉄平は勢いよく相手のふところに飛び込んでいった。

「いけ、浦松!」

女将さんの叫び声は、土俵上の鉄平にも確かに届いた。
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