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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第17章 千鶴~相撲部屋の美しき女将
両国国技館。

浴衣姿の鉄平は、朝陽に染まる巨大な屋根を見上げた。

「俺の運命が決まる朝だ」

大げさではない。

いよいよ今日、鉄平は前相撲に臨む。

夜明け前、部屋を出る際、柿本がにやにやしながら声をかけたものだ。

「浦松、約束を忘れたとは言わせないぞ」

他の兄弟子たちも興味深そうに寄ってくる。

「聞いたぜ、浦松」

「せいぜい頑張ることだな、そのちっちぇえ体でよお」

笑いあう兄弟子たちに、浦松は頭を下げた。

「精一杯やってきます」

その朝、鉄平は親方のもとにも挨拶に言った。

「浦松よ」

「はい」

「自分がどれぐらいのもんか、いっちょう試してこい」

「ありがとうございます」

親方のもとに、女将が寄ってきた。

「浦松、いよいよね」

女将さんは、あの入門の日、少しだけ見せてくれた優しい表情を浮かべていた。

「勝ってきなさい」

「も、もちろん」

「まあ、相変わらず強気じゃない、浦松」

親方と女将が嬉しそうに笑う。

「私も今から国技館に行くわよ」

「えっ、女将さんが!?」

鉄平は思わず声を高めた。

女将さんが来るのか。

それはなおさら、負けられないぞ・・・・

「さあ、早く行きなさい」

「行ってきます」

前相撲は午前8時台に開催される。

支度部屋に風呂敷包みを置いた鉄平は、目を閉じてそのときを待った。

故郷の懐かしい風景が思い出される。

まだ1か月ちょっとなのに、もう何年も前のような気がする。

最後には折れてくれた両親、応援してくれた兄。

果たせなかった大相撲の夢を自分に託した祖父、清五郎。

じいちゃん、負けないぜ、俺は・・・・

通用するわけはないと叫ぶ剛田の姿。

そして若葉。

草むらで初めて交わしたキスの甘い感触は、生涯忘れないだろう。

若葉、いよいよだ・・・・

そのとき、鉄平の心を別の女性の姿がよぎった。

「前相撲で勝てば女将さんが口でしてくれるぜ」

女将の艶めいた口元が、鉄平を惑わす。

いかん、こんなときに・・・・

鉄平は、兄弟子、柿本を恨んだ。

「前相撲の力士は集合だ!」

総勢20名くらいいるようだ。

皆、鉄平と同じく髪はまだまだ短い連中だ。

まわし姿になった同期を見つめ、鉄平は圧倒された。

でかいな・・・・

皆、鉄平より一回りも二回りも大きいのだ。
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