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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
息子の友人の家で夕食を作るというのは、どこか不思議な気分だった。
日常とは違う時間にいる自分。
そんな感覚は、忙しくも単調な毎日を送る人妻を、確かに刺激している。
「貴子さん、手伝いますよ」
陽太の父親、渕上は、台所で作業を始めた貴子にそう声をかけた。
無理をしている感じではなく、普段から料理に関わっているような雰囲気だ。
妻がずっと不在なのだ。
普段は祖母に手伝ってもらっていると言っても、例えば週末には彼が料理をしているのかもしれない。
その祖母は、今日はここにはいない。
「いけません、今日は全部私にやらせてくださいな」
「いや、でも・・・・」
「たまにはゆっくりとなさってください」
「貴子さん・・・・」
「こう見えても私、料理には多少の自信がありますから」
冗談っぽく言ってみたつもりだが、貴子は少し後悔した。
「勿論、奥様の料理にはかなわないと思いますが・・・・・」
少し声を沈めた貴子を救うように、彼は明るい口調で言った。
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
「今日は頑張って唐揚げを作りますから」
「唐揚げか。陽太の好物ですよ」
嬉しそうに笑顔を浮かべ、彼は貴子を見つめた。
「じゃあ、子供たちと遊んできますね」
「こちらは任せてくださいな」
料理を進めながら、貴子は気分が昂揚している自分を感じている。
いつもと違う台所で料理をしているから、だけではない。
その料理は子供たちだけでなく、夫とは別の男性に向けたものだった。
夫不在の場所で、夫以外の男性に食事を準備するという経験は、貴子にはなかった。
貴子はリビングから届く3人の楽し気な声を聞きながら、いつも以上に心を込めて腕を動かした。
料理の途中、貴子は冷蔵庫に手を伸ばした。
そのとき、野菜室に新聞紙に巻かれたワインボトルがあるのを見つけた。
「ワインを飲まれるのね」
冷蔵庫には缶ビールも並んで冷やされている。
貴子自身、アルコールは飲めないわけではない。
だが、もう随分長い間、口にしていないような気がする。
夫は家ではあまり飲まないタイプで、貴子もそれにあわせるように、距離を置いていた。
「お一人でたまに飲まれるのかしら」
彼が妻のいない場でワイングラスを一人傾ける様子を、貴子はぼんやりと想像した。
日常とは違う時間にいる自分。
そんな感覚は、忙しくも単調な毎日を送る人妻を、確かに刺激している。
「貴子さん、手伝いますよ」
陽太の父親、渕上は、台所で作業を始めた貴子にそう声をかけた。
無理をしている感じではなく、普段から料理に関わっているような雰囲気だ。
妻がずっと不在なのだ。
普段は祖母に手伝ってもらっていると言っても、例えば週末には彼が料理をしているのかもしれない。
その祖母は、今日はここにはいない。
「いけません、今日は全部私にやらせてくださいな」
「いや、でも・・・・」
「たまにはゆっくりとなさってください」
「貴子さん・・・・」
「こう見えても私、料理には多少の自信がありますから」
冗談っぽく言ってみたつもりだが、貴子は少し後悔した。
「勿論、奥様の料理にはかなわないと思いますが・・・・・」
少し声を沈めた貴子を救うように、彼は明るい口調で言った。
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
「今日は頑張って唐揚げを作りますから」
「唐揚げか。陽太の好物ですよ」
嬉しそうに笑顔を浮かべ、彼は貴子を見つめた。
「じゃあ、子供たちと遊んできますね」
「こちらは任せてくださいな」
料理を進めながら、貴子は気分が昂揚している自分を感じている。
いつもと違う台所で料理をしているから、だけではない。
その料理は子供たちだけでなく、夫とは別の男性に向けたものだった。
夫不在の場所で、夫以外の男性に食事を準備するという経験は、貴子にはなかった。
貴子はリビングから届く3人の楽し気な声を聞きながら、いつも以上に心を込めて腕を動かした。
料理の途中、貴子は冷蔵庫に手を伸ばした。
そのとき、野菜室に新聞紙に巻かれたワインボトルがあるのを見つけた。
「ワインを飲まれるのね」
冷蔵庫には缶ビールも並んで冷やされている。
貴子自身、アルコールは飲めないわけではない。
だが、もう随分長い間、口にしていないような気がする。
夫は家ではあまり飲まないタイプで、貴子もそれにあわせるように、距離を置いていた。
「お一人でたまに飲まれるのかしら」
彼が妻のいない場でワイングラスを一人傾ける様子を、貴子はぼんやりと想像した。