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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
「いただきます!」
子供たちはすぐに食事に飛びついた。
何とか料理を終えることができた。
確かな安堵とともに、まだ脱ぎ去ることができない昂揚感の入り混じった緊張を抱きつつ、貴子は彼の正面に座っている。
「貴子さん、ビールでも飲まれますか?」
「えっ?」
「もし、よかったらですが」
食事の前に、彼にそう訊かれた貴子は、少し心を揺らした。
家ではほとんどアルコールを口にしない夫。
貴子ももう長い間、それを飲んだことがない。
ここで私がビールを楽しんだことを、もし息子から聞かされたなら、夫はどう思うだろうか。
「い、いえ、結構です」
「ほんとに? 遠慮なさらないで下さいよ」
「え、ええ・・・・」
彼に押し切られそうになったとき、隣に座る息子が軽い調子で言った。
「ママ、お酒、ほとんど飲まないよね」
「そうね・・・・、あの、そうなんです、私、あまり・・・・」
遠慮している風な貴子を、彼は素直に受け止めた。
「じゃあ、麦茶にしましょう、僕たちも」
食事の時間は楽しく過ぎていった。
貴子の体奥に残されていた僅かな緊張が解かれていく。
昂揚感が次第に心地よさに転化し、貴子は彼との会話に入り込んでいった。
「やっぱり年上なんですね、私」
彼が自分より二つ年下の35歳と聞いて、貴子は少し気恥ずかしさを覚えた。
「正直、渕上さんはもっと年下かと」
「子供みたいですよね」
「い、いえ、そういうわけじゃ」
「貴子さんもお若いですよ」
「まあ」
「ほんとにそう思います」
優し気な笑顔を浮かべる彼に、貴子は少し頬を染めた。
大人の会話に構うことなく、子供たちは箸を動かしている。
「妻も年上ですが、少しタイプが違いますし」
彼がさりげなく言った科白に、貴子は忘れかけていた緊張を思い出した。
「奥様、いつ頃こちらにお戻りですか」
「10月頃の予定です。あと3か月ぐらいです」
「それは楽しみですね」
「家のほうも目処が立ちますから、その頃このマンションを出ていく予定です」
貴子の息子、隼人が突然口をはさんだ。
「学校は変わらないよね?」
「前と同じ家だからすぐそこだよ。これからも陽太と一緒に遊んでくれよな」
「よかったわね、隼人」
息子に声をかける貴子の横顔には、僅かな寂しさの気配がある。
子供たちはすぐに食事に飛びついた。
何とか料理を終えることができた。
確かな安堵とともに、まだ脱ぎ去ることができない昂揚感の入り混じった緊張を抱きつつ、貴子は彼の正面に座っている。
「貴子さん、ビールでも飲まれますか?」
「えっ?」
「もし、よかったらですが」
食事の前に、彼にそう訊かれた貴子は、少し心を揺らした。
家ではほとんどアルコールを口にしない夫。
貴子ももう長い間、それを飲んだことがない。
ここで私がビールを楽しんだことを、もし息子から聞かされたなら、夫はどう思うだろうか。
「い、いえ、結構です」
「ほんとに? 遠慮なさらないで下さいよ」
「え、ええ・・・・」
彼に押し切られそうになったとき、隣に座る息子が軽い調子で言った。
「ママ、お酒、ほとんど飲まないよね」
「そうね・・・・、あの、そうなんです、私、あまり・・・・」
遠慮している風な貴子を、彼は素直に受け止めた。
「じゃあ、麦茶にしましょう、僕たちも」
食事の時間は楽しく過ぎていった。
貴子の体奥に残されていた僅かな緊張が解かれていく。
昂揚感が次第に心地よさに転化し、貴子は彼との会話に入り込んでいった。
「やっぱり年上なんですね、私」
彼が自分より二つ年下の35歳と聞いて、貴子は少し気恥ずかしさを覚えた。
「正直、渕上さんはもっと年下かと」
「子供みたいですよね」
「い、いえ、そういうわけじゃ」
「貴子さんもお若いですよ」
「まあ」
「ほんとにそう思います」
優し気な笑顔を浮かべる彼に、貴子は少し頬を染めた。
大人の会話に構うことなく、子供たちは箸を動かしている。
「妻も年上ですが、少しタイプが違いますし」
彼がさりげなく言った科白に、貴子は忘れかけていた緊張を思い出した。
「奥様、いつ頃こちらにお戻りですか」
「10月頃の予定です。あと3か月ぐらいです」
「それは楽しみですね」
「家のほうも目処が立ちますから、その頃このマンションを出ていく予定です」
貴子の息子、隼人が突然口をはさんだ。
「学校は変わらないよね?」
「前と同じ家だからすぐそこだよ。これからも陽太と一緒に遊んでくれよな」
「よかったわね、隼人」
息子に声をかける貴子の横顔には、僅かな寂しさの気配がある。