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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第23章 瑞季〜写真教室での出会い
「でも驚いたな」

金曜日の夕方。

最近オープンしたという駅前のドイツ風居酒屋は、既に席が埋まっていた。

カウンターにどうにか空席を見つけ、二人は乾杯のグラスを鳴らした。

「私も凄く・・・」

「驚いたでしょう」

「まだ信じられないです、こんな風に瀬田さんに再会できるなんて・・・」

隣に座る彼を眩しそうに見つめ、瑞季は鼓動がまだ高鳴っていることを感じた。

「この駅だけを頼りに?」

「ここに来れば瀬田さんに会えるかもって・・・」

「瑞季さん・・・・」

カウンターに置かれた人妻の手に自分の手を重ね、そしてそれをすぐに離す。

何かに迷うような雰囲気で、彼は前を見つめたまま言った。

「怒ってるでしょう」

「・・・・」

「あんな風に突然君の前から姿を消したりして」

目の前のサワーグラスを撫でるように指を動かしながら、人妻は小さく頷いた。

「申し訳なかったです。でもあれ以上、瑞季さんのことを知ってしまうと・・・」

「奥様のことをまだ?」

つい口にしてしまった言葉を、瑞季は深く後悔する。

だが、彼は隣に座る美しい若妻の気持ちを、十分に理解していた。

「違うんです、瑞季さん」

「・・・・」

「瑞季さん、僕はあなたに強く惹かれてます」

「瀬田さん・・・・」

「ただ、瑞季さんにはご主人がいらっしゃる。それが僕には・・・」

彼の言葉に戸惑いつつ、瑞季はそれを凌駕する喜びを受け止めた。

もう離れたくない。

乾ききった人妻の肢体が、今夜、彼に深く満たされることを望んでいる。

気まずさを漂わせたまま、二人は軽い食事を進めた。

「すみません、予約の方がお待ちですので」

午後8時が近づいたころ、カウンターのスタッフが二人に声をかけた。

だが、二人はすぐに席を立つことができなかった。

「瀬田さん・・・」

すっかり氷の溶けたグラスを握りしめ、瑞季は彼にささやいた。

「今夜主人は帰らないんです・・・」

「・・・」

「主人がいることは忘れたいんです、今夜だけは・・・」

迷い続けていた彼が、何かに気づいたように手にしていたグラスを置いた。

苦しげに告白する人妻の肩に腕を伸ばし、優しく抱き寄せる。

「一緒にいましょう、今夜は」

「瀬田さん・・・」

「僕の家に来ますか?」

彼に抱きしめられたまま、瑞季は恥ずかしげに頷いた。
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