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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第24章 志津〜人妻ランナーの秘密
「じゃあ行ってくるわね」

地方開催のランニングレースに出場するのは、これで3回目だ。

どこか爽やかな表情を浮かべ、志津は一人息子、元哉に言った。

「一晩留守にするけど、よろしくね」

「どうせ親父は出張中だし、一人で適当にやるさ」

「そうね」

「三連休なんだから、もう1泊してくればいいじゃないか」

この日は土曜日。

レースは日曜日に開催だが、月曜も祝日である。

少し郊外に行けば果樹園、そして美しい山並みがどこまでも続く城下町。

今回のレースはそんな地方都市で開催される。

志津の自宅からは、列車を乗り継いで半日程度かかる。

「もう1泊って予約しちゃったから」

「ママも少しは楽しめばいいのに」

「えっ?」

今は友人のような関係で会話が交わせる息子。

一時は反抗期だったことを考えれば、それは望外の贈り物とも言えた。

「パパも最近は出張ばかり。俺ももう大学生だよ」

「だから?」

「これからはママももう少し好きに生きれば?」

笑みを浮かべる志津に、元哉もまた笑って応えた。

そして、志津は家を出た。

小春日和という形容がまさにあてはまる、穏やかな秋の青空が広がっている。

「一人前のこと言うんだから、あの子」

列車で一人車窓を見つめながら、志津はぼんやりとそんなことを考えた。

ランニングを始めて、内面も外面も変わった自分。

それは、自由に生きる自分への第一歩のように思えた。

「ママだって好きに生きるんだから」

息子にささやくように、志津はそんな言葉を心の中で繰り返した。

「黒崎志津様ですね。お待ちしてました」

ホテルに到着したのは午後2時過ぎだった。

「明日のレースに出られるんですね」

「ええ」

「気候も最高ですからね。どうぞ楽しんでください」

「ありがとう」

それほど高額ではないが、新しく、部屋スペースも十分なホテル。

郊外には温泉宿がいくつもあるが、今回は志津はそちらでの滞在を見送った。

チェックイン後、志津は早速軽装に着替え、外に出た。

散歩がてら、周辺を軽くジョギングするつもりだ。

「ああっ、気持ちいい・・・」

もはや贅肉とも無縁なスリムな肢体で背伸びをし、志津は澄んだ空気を吸った。

「さてと。自由を満喫しようかしら」

人妻はそんな風に自分にささやき、街の外れにある公園に向かった。
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