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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第24章 志津〜人妻ランナーの秘密
「お茶ですけど、とりあえず乾杯」
獲れたての魚料理で人気という小さな居酒屋。
どうにか空いていたテーブル席に向かい合って座り、二人はグラスを鳴らした。
いったんホテルに戻った志津は、秋らしい装いの私服に着替えている。
明日に備え、二人ともアルコールではなくお茶を注文した。
「あの、今更ですが・・・」
恥ずかしそうにそう言った彼を見つめ、志津はおかしそうに笑った。
「名前ですよね」
「そうなんです・・・、私は佐野といいます。高校で体育を教えてます」
「まあ、先生なんですね」
若々しく、精悍なルックスの彼は、まさに体育教師というイメージそのままだった。
「私は黒崎です。大学生の息子がいるおばさんです」
「おばさんだなんて、そんなにお若いのに」
「お上手ですね」
海老の造りを堪能しながら、志津は嬉しそうに答えた。
「黒崎さんですか。失礼ですが、下の名前は?」
「志津です」
「志津さん、素敵な名前ですね」
「ほんとにお上手なんだから、こんなおばさんに」
「志津さんって呼んでいいですか?」
「それは・・・、もちろんいいですよ」
次第に打ち解けてきた雰囲気を感じながら、二人は魚料理を楽しんだ。
「でも驚いたなあ、大学生の息子さんがいるなんて」
「そう?」
「そんな若々しくて綺麗なのに」
「もう44ですよ、私」
「ほんとですか。それはびっくりです」
まだ何も知らない男性に、自分から年齢を告白するなんて、私・・・
酔ってもいないのに、どういうわけか昂っている自分を志津は感じている。
心地よさに流されるまま、志津は彼に質問を投げてみた。
「佐野さんはお若いんでしょう?」
「今年30になります」
「素敵な奥様か彼女がいらっしゃるのかしら」
「いえ、寂しい独り身ですよ」
「嘘ばっかり。そんなにハンサムなのに」
志津の言葉に、二人は顔を見合わせて笑った。
「なんだか僕たち、お互いをほめ殺ししてるみたいですね」
「ふふふ、ほんとに」
評判通りの新鮮な刺身、そして会話を二人はゆっくりと楽しんだ。
こんな風に楽しい夕食、いったいいつ以来かしら。
志津は、自分の毎日がすっかり乾き切っていることを改めて知った。
「おや、もうこんな時間か」
腕時計を見つめて漏らした彼のつぶやきに、志津はどこか落胆を感じてしまう。
獲れたての魚料理で人気という小さな居酒屋。
どうにか空いていたテーブル席に向かい合って座り、二人はグラスを鳴らした。
いったんホテルに戻った志津は、秋らしい装いの私服に着替えている。
明日に備え、二人ともアルコールではなくお茶を注文した。
「あの、今更ですが・・・」
恥ずかしそうにそう言った彼を見つめ、志津はおかしそうに笑った。
「名前ですよね」
「そうなんです・・・、私は佐野といいます。高校で体育を教えてます」
「まあ、先生なんですね」
若々しく、精悍なルックスの彼は、まさに体育教師というイメージそのままだった。
「私は黒崎です。大学生の息子がいるおばさんです」
「おばさんだなんて、そんなにお若いのに」
「お上手ですね」
海老の造りを堪能しながら、志津は嬉しそうに答えた。
「黒崎さんですか。失礼ですが、下の名前は?」
「志津です」
「志津さん、素敵な名前ですね」
「ほんとにお上手なんだから、こんなおばさんに」
「志津さんって呼んでいいですか?」
「それは・・・、もちろんいいですよ」
次第に打ち解けてきた雰囲気を感じながら、二人は魚料理を楽しんだ。
「でも驚いたなあ、大学生の息子さんがいるなんて」
「そう?」
「そんな若々しくて綺麗なのに」
「もう44ですよ、私」
「ほんとですか。それはびっくりです」
まだ何も知らない男性に、自分から年齢を告白するなんて、私・・・
酔ってもいないのに、どういうわけか昂っている自分を志津は感じている。
心地よさに流されるまま、志津は彼に質問を投げてみた。
「佐野さんはお若いんでしょう?」
「今年30になります」
「素敵な奥様か彼女がいらっしゃるのかしら」
「いえ、寂しい独り身ですよ」
「嘘ばっかり。そんなにハンサムなのに」
志津の言葉に、二人は顔を見合わせて笑った。
「なんだか僕たち、お互いをほめ殺ししてるみたいですね」
「ふふふ、ほんとに」
評判通りの新鮮な刺身、そして会話を二人はゆっくりと楽しんだ。
こんな風に楽しい夕食、いったいいつ以来かしら。
志津は、自分の毎日がすっかり乾き切っていることを改めて知った。
「おや、もうこんな時間か」
腕時計を見つめて漏らした彼のつぶやきに、志津はどこか落胆を感じてしまう。