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放課後は校舎裏で。
第2章 ❀ 雨
先輩の手が髪を撫でる。
沈黙に包まれた部屋、雨音だけが
あたし達の耳に届いた。
「俺のこと、本当に好きなの?」
その声は低く掠れていて。
あたしはコクッと縦に頷き
近付く彼の顔に頬を染める。
「俺のこと、寝取ってみる?」
視界が傾いた次の瞬間
あたしの上に先輩が覆い被さっていた。
「…ね…とる…?」
「そ。…俺とシようってこと。
それで、俺を落としてみせてよ」
「む、無理ですっ…」
「無理かどうかはやってみないと
わかんねぇだろ?…ね、柚…」
これが先輩の本性…?
彼はあたしの唇を親指でなぞり
クスッと笑みをこぼす。
「…先輩には…、彼女が居て…」
「さっきキスしてた女はセフレ」
「…せ…ふれ…――」
「そうだよ。身体だけの関係。
俺、今までに本気で恋愛した事ねぇの。
告白して来る女は全員、俺と
ヤりたいだけ。柚もそうじゃないの?」