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第12章 ―イツル―

戦乱の世で唯一自然が色濃く残るマンダルガマ山。

その麓に小さな貧しい村があった。

チーチュー領、カット村。

自然と共に生きるカット村は、資源が豊富な豊かな村だった。

それが、チーチュー家がその地域を収めるようになった途端、カット村の資源は根こそぎチーチュー家に吸い上げられた。

その上、毎年膨大な取り立てを要求された。

カット村が急速に寂れて行くのは、至極当然だった。