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第18章 救済

サシャは初めてミハイヤーラを見ていた。

この館にこのような部屋があったとは。

巧妙に隠されたその入口は、シューによって晒された。

美しく、優しげで儚い。

そんな印象を受ける女性をみて何かの違和感を感じた。

「分かるか？」

そんなサシャの様子に気付いたシューが声を掛ける。

「母様？」

サシャの言葉に頷き肯定する。

限りなくミルムに似ている。

「多分、母さんの中のカケラが一番大きい。」

シューは忌々しそうに、だが、優しくミハイヤーラの頬を撫でる。

「この女を復活させたとき、母さんがこいつに吸収されないようにしなければならない。」

シューの言葉にサシャは頷いた。

「さらに、地上の状況を母さんが知ったら…」

「闇に呑まれるかも…。」

サシャも苦々しくシューの続きを口にした。