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最後まで
第18章 救済
地上では、魔方陣が作動していた。
天変地異を巻き起こし、多大な被害を引き起こしている。
サシャは気だるい怠惰感に必死に耐えていた。
―兄さんや姉さんたち…大丈夫かな…。
兄弟達の事を考えていると、目の前にボヤッとした影が現れた。
「サシャ、大丈夫?」
身構えたサシャの耳に聞き覚えのある優しい声が届く。
「…母様…?」
姿がハッキリしてきた時、現れたのはシューに抱き抱えられたミルムだった。
シューは、そのままサシャの前に行くとミルムを下ろす。
ミルムはサシャをそっと抱き締めた。
パリン!!!
ヴヴン…
何かの破裂音がしたあと、魔方陣が停止した。
「核を破壊した。」
シューがニヤリと笑う。
「兄さん!」