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Last Kiss
第4章 埋めたい過去
10年前、その時も丁度雨が降るか降らないかそんな日だった。
凛音と一緒に回った1つ1つのアトラクションの思い出は俺にとって大事だった人の思い出とすり替えられた。
負けじと俺に言い返そうとするキミ
美味しそうにお菓子を頬張るキミ
乱れた髪を直す時の大人っぽいキミ
少しずつ俺の心を溶かそうとするキミ
俺が凛音に惹かれること、そのことが俺にとって、そして凛音にとって果たしてあっていいことなのか。
夜、迷っていたそんな俺の目が写したものは、俺を無にするのに十分な光景だった。