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Last Kiss
第4章 埋めたい過去
『……美優…』
俺が……愛した人…
俺を愛していた…"はず"の人…
10年前と比べても面影が少し残るその顔立ち。身体の細い線は全く変わっていない。2人で腕を組んで歩く姿を見て…そうか、結婚したのか…幸せになれ…そう思えたはずだった。
しかし、隣で歩く男を見て俺の心は凍りついた。
『……どうして、晋(シン)じゃない…』
俺は無意識に2人の後を着いていった。
2人が向かっていたのはラブホテルだった。
「…あんっ、待って…シャワー…」
「そんなの必要ねぇーよ」
「あぁっんっ…ダメ…お願いっ…」
「うるせぇ」
荒々しく唇を重ね合わせ、服を脱がしていく。美優の喘ぎが頭の中で響く。
「…あんっ、止めて…」
「ふっ、汚い女…よくこんな女と結婚しようと思えた連中の気がしれないぜ」
「ああんっ…、あっ…」
「色んな男連れ回してるのにまだ気付かないのか?」
「…晋はっ、…仕事と…桜しか…見てないからっ…もっとっ…あっん…」
「ふっ、娘もいるって言うのに…悲しむだろうな〜、お母さんがお父さんと違う人とこんなことしてるって知ったら…」
「ひゃあっ、…あっ、あっ…」