この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Last Kiss
第4章 埋めたい過去
「…あいつは?」
「男友達!何回も私が潰れそうになった時、助けてくれた…お兄ちゃんみたいな人!」
「…へぇ〜」
正直、彼氏じゃなくても、なんかムカムカする。美優が潰れそうな時に一緒にいれなかった俺に対しても、一緒にいれたあいつに対してもムカついた。
「どこか入る…?」
「いや、ここでいい…撮影、戻らないといけないから」
俺は美優の肩に手を置いて見つめる。美優は少しビックリしながらも、目を逸らさず俺を見つめていた。
「………好きだ」
…本当に情けない、何が役者に向いてるのか…こんな時に言葉が出てこない…
でも、俺の何よりの本心だった。
「美優、…好きだ……」