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梨華との秘密
第9章 乱れ咲く縄華
すぐに恵梨香が戻ってきて、
「ご主人様、さっき話していた私の転勤の話しなんですが、なにか聞いてませんか?」
どうしようかと迷ったが、正直に話すことにした。
「うん、二月から倉敷に転勤だよ。他に二人。ただ、来月の半ばくらいから、倉敷に来てくれるようには頼んだんだがね。」
恵梨香の中に驚きが広がるのと同時に、ヤッパリという表情になった。
「そこまで、話しは進んでるんですか?私、彼から何も聞いてなくて、でも、なんで私が、倉敷?厄介払い?」
彼女の怒りが頂点に達する前に、俺は自分の考えを話した。
「いや、そのどっちでもあるし、どっちでもないかな。支社長は君を守りたいと思ってるんだと思うな。だから、倉敷に避難させるつもりなんだよ。奥さんからね。バレそうなんだと思うな、君とのことが。」
「えっ、まさか!そんな!奥さんにバレたら、私と結婚するって、うそだったの!」
恵梨香が、ヒステリックに叫んだ。
「恵梨香、奥さんと支社長が別れるなら、今はバレちゃダメなんだよ。君も知ってると思うけど、支社長の奥さんは専務の娘だからね。本社に帰るまでバレちゃ元も子も無いんだよ。」
俺の言葉に衝撃を受けたように、恵梨香の唇がパクパクと動いた。
ようやく、声が出ると、
「あの、奥さまって専務の娘さんだってんですか!私、知らなかった。知ってたら、支社長となんて、こんなことになってなかった!」
「知らなかったのか、それじゃあ、仕方ないね。ただ、今度の株主総会で専務は引退するらしいんだ。だから、君と結婚するのは、そのあとだろうね。」
恵梨香の顔に希望が少しのぞいた気がした。
「ご主人様はなぜ、そこまでご存じなんですか?」
「あぁ、只の係長なのにってか?俺の情報網を舐めてもらっちゃこまるよ。まっ、自分の為には使って来なかったがね。」
恵梨香の中で、希望が悦びに変わり、俺にムシャブリついてきたが、
「ありがとうございます、ご主人様。私、一切、そんなことも知らずに、ご主人様に嫌な用事を言ったりして、すみませんでした。私、バカでした。」
あらま、ここで反省かよ。
しかし、気にしないことにして、
「ふふ、只の木偶の坊に見えたんだろ。良いんだよ。その通りなんだから。ふふっ。」
恵梨香が深々と俺に頭を下げていた。
「ご主人様、さっき話していた私の転勤の話しなんですが、なにか聞いてませんか?」
どうしようかと迷ったが、正直に話すことにした。
「うん、二月から倉敷に転勤だよ。他に二人。ただ、来月の半ばくらいから、倉敷に来てくれるようには頼んだんだがね。」
恵梨香の中に驚きが広がるのと同時に、ヤッパリという表情になった。
「そこまで、話しは進んでるんですか?私、彼から何も聞いてなくて、でも、なんで私が、倉敷?厄介払い?」
彼女の怒りが頂点に達する前に、俺は自分の考えを話した。
「いや、そのどっちでもあるし、どっちでもないかな。支社長は君を守りたいと思ってるんだと思うな。だから、倉敷に避難させるつもりなんだよ。奥さんからね。バレそうなんだと思うな、君とのことが。」
「えっ、まさか!そんな!奥さんにバレたら、私と結婚するって、うそだったの!」
恵梨香が、ヒステリックに叫んだ。
「恵梨香、奥さんと支社長が別れるなら、今はバレちゃダメなんだよ。君も知ってると思うけど、支社長の奥さんは専務の娘だからね。本社に帰るまでバレちゃ元も子も無いんだよ。」
俺の言葉に衝撃を受けたように、恵梨香の唇がパクパクと動いた。
ようやく、声が出ると、
「あの、奥さまって専務の娘さんだってんですか!私、知らなかった。知ってたら、支社長となんて、こんなことになってなかった!」
「知らなかったのか、それじゃあ、仕方ないね。ただ、今度の株主総会で専務は引退するらしいんだ。だから、君と結婚するのは、そのあとだろうね。」
恵梨香の顔に希望が少しのぞいた気がした。
「ご主人様はなぜ、そこまでご存じなんですか?」
「あぁ、只の係長なのにってか?俺の情報網を舐めてもらっちゃこまるよ。まっ、自分の為には使って来なかったがね。」
恵梨香の中で、希望が悦びに変わり、俺にムシャブリついてきたが、
「ありがとうございます、ご主人様。私、一切、そんなことも知らずに、ご主人様に嫌な用事を言ったりして、すみませんでした。私、バカでした。」
あらま、ここで反省かよ。
しかし、気にしないことにして、
「ふふ、只の木偶の坊に見えたんだろ。良いんだよ。その通りなんだから。ふふっ。」
恵梨香が深々と俺に頭を下げていた。