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梨華との秘密
第2章 プロローグ
十二月の寒い月曜日だった。
会社が終わって八時は回っていたっけ?
駅前商店街の横丁でチンピラらしい若い男が四、五人、セーラー服にショートカットの女の娘を取り囲んでいるのが、俺の目に入った。
気づかれないように、そうっと近づいて行くと案の定、その娘をどこかへ連れて行こうとしていた。
「やめてっ!放してっ!」
「いいじゃねえかよう、減るもんじゃなし。ちょっと付き合ってくれりゃいいんだよ!姉ちゃん。」
古くさいセリフだなって思いながら、俺は、行動を起こした。
「オイッ!お前たちっ、ナニヤッテンダ!警察呼ぶぞ!」
叫ぶと同時に二人を蹴飛ばし、三人目と四人目をひじ打ちと裏拳をくらわし、女の娘の手をつかんで走り出していた。
駅まで必死で走って逃げたが、駅の中に入るなり俺は、倒れこんでいた。
「オジサン、ありがとう。ハァハァッ、助かりました。」
桐谷美玲に似た感じの、スッキリした可愛い娘だなぁって、見惚れていたが、
「あぁっ、良かったぁ。逃げ切れたんだ。大丈夫かい?ケガはなかったんかい?」
我ながら間抜けな質問をしていた。
ニコッとした笑顔がキュートやな。
あかん、ロリコンやないで!
「えぇ、大丈夫です。ちょっと曲がり角間違えちゃって、そしたら急に囲まれちゃって、有り難うございます。あのオジサンの名前は?」
俺は、立ち上がりながら、
「ん、俺かい?松川二郎って言うんだ。お嬢さん君の名前は?」
しまった、という顔で、
「あっ、ごめんなさい、私、阿部梨華って言います。あの、松川さん大丈夫ですか?」
少し拳が痛んだが、
「いや、大丈夫だよ。それより、こんな時間に一人なんて物騒だから、気を付けなよ。」
送ってくなんてヤボはなしだぜ。
「じゃあ、俺は、電車の時間があるから、お別れだ。梨華さん気を付けてな。」
「えっ?電車ですか?どちらです?私、倉敷です。」
倉敷?
うそだろ、隠してもしゃあないか?
「そうなんや、俺も倉敷やで。ほんなら、一緒の電車やな。仕方ないね、一緒に帰ろか?」
梨華の顔が弾けるような笑顔になった。
可愛いなぁ、あかん、ロリコンちゃうぞ!
「ええ、送って下さいな。パパ。」
えっ?
パパってやめろやな、俺は、独身やぞ!
会社が終わって八時は回っていたっけ?
駅前商店街の横丁でチンピラらしい若い男が四、五人、セーラー服にショートカットの女の娘を取り囲んでいるのが、俺の目に入った。
気づかれないように、そうっと近づいて行くと案の定、その娘をどこかへ連れて行こうとしていた。
「やめてっ!放してっ!」
「いいじゃねえかよう、減るもんじゃなし。ちょっと付き合ってくれりゃいいんだよ!姉ちゃん。」
古くさいセリフだなって思いながら、俺は、行動を起こした。
「オイッ!お前たちっ、ナニヤッテンダ!警察呼ぶぞ!」
叫ぶと同時に二人を蹴飛ばし、三人目と四人目をひじ打ちと裏拳をくらわし、女の娘の手をつかんで走り出していた。
駅まで必死で走って逃げたが、駅の中に入るなり俺は、倒れこんでいた。
「オジサン、ありがとう。ハァハァッ、助かりました。」
桐谷美玲に似た感じの、スッキリした可愛い娘だなぁって、見惚れていたが、
「あぁっ、良かったぁ。逃げ切れたんだ。大丈夫かい?ケガはなかったんかい?」
我ながら間抜けな質問をしていた。
ニコッとした笑顔がキュートやな。
あかん、ロリコンやないで!
「えぇ、大丈夫です。ちょっと曲がり角間違えちゃって、そしたら急に囲まれちゃって、有り難うございます。あのオジサンの名前は?」
俺は、立ち上がりながら、
「ん、俺かい?松川二郎って言うんだ。お嬢さん君の名前は?」
しまった、という顔で、
「あっ、ごめんなさい、私、阿部梨華って言います。あの、松川さん大丈夫ですか?」
少し拳が痛んだが、
「いや、大丈夫だよ。それより、こんな時間に一人なんて物騒だから、気を付けなよ。」
送ってくなんてヤボはなしだぜ。
「じゃあ、俺は、電車の時間があるから、お別れだ。梨華さん気を付けてな。」
「えっ?電車ですか?どちらです?私、倉敷です。」
倉敷?
うそだろ、隠してもしゃあないか?
「そうなんや、俺も倉敷やで。ほんなら、一緒の電車やな。仕方ないね、一緒に帰ろか?」
梨華の顔が弾けるような笑顔になった。
可愛いなぁ、あかん、ロリコンちゃうぞ!
「ええ、送って下さいな。パパ。」
えっ?
パパってやめろやな、俺は、独身やぞ!