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大嫌い
第6章 磐尾(25)
「翔子さんはね〜子供たちに夢を見てるから…」

梨花さんは花菜子ちゃんを翔子さんに預けたまま、営業ならもっといいスーツを買えと言って僕を紳士服店に引っ張ってきた。

「まあ、顔はどうにもならないけど見た目くらいは整えた方がいいと思うのよ」

梨花さんの見立ててくれたスーツを着て姿見を見ると、今朝とは髪型も違うし自分じゃないみたいだ。

気を良くした僕は、翔子さんに強引に渡されたクリーニング代に、さっきATMで下ろした金(クレジットカードは持ってない)を足して結構な値段のスーツ一式を購入した。




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