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アネゴ的カノジョ
第4章 蘇る本能
長いポニーテールと胸を揺らして畦道を駆け抜け、アパートの鉄階段を一気に駆け上がる。
いつもなら五月蝿いと怒鳴る大家も確実に夢の中に居る時間。
躊躇う事も無く、玄関の扉を開ける。
「おかえりキョウちゃん。ずいぶ………」
取り残されていた町会長。
杏子が鍵を開けっ放しで出て行った為に、日付が替わった時間になっても帰って来ない杏子を健気に待っていた。
その小太りの体をユラユラと揺らしながら睡魔と闘っていれば、突然開かれた扉に言葉を吐きだしながら振り返る。
しかし、視界に飛び込んだ杏子の姿に言葉を詰まらせたのだった。
「き、キョウちゃんっ。だ、大丈夫かいっ!?」
慌てて立ち上がり近寄る町会長。
髪から爪先までずぶ濡れの杏子。
豊満な胸の乳首の形が分かる程にキャミソールは肌に張り付き、更には透けて見えていた。
杏子の視界に町会長の姿は映っていないのか、吐息を乱れさせながら濡れた体で上がり込む。
「は、早くシャワーでも……」
ただならない杏子の姿に、町会長は優しく声を掛ける。
「……わりぃ……出て行ってくれ………」
そんな言葉にも、杏子は抑揚の無い声で言葉を吐き出したのだった。