パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 面会

一緒に大学受験の勉強をしないかい？」






再度、うなだれているだけで、






なんの反応の無い




幸久を見かねた様子の女島鶏魚は、









ベッドの上で包帯をグルグル巻かれている







愛娘の翼へ歩み寄り、







「翼さん、包帯を取る日だよ…見て貰いなさい！」









包帯の中で瞳だけが、





キョロキョロと動いている女島翼らしき人は、






首を横に降り女島鶏魚の言葉を拒絶し、







窓ガラスの向こう側へ顔を向けた。






窓ガラスの向こう側に見える景色は、








ゆっくりとしたスピードで、








夕陽が沈み行く美しい景色。







ミイラ、のように包帯を顔中に巻かれて、







女島翼は、包帯の隙間から瞳を潤ませ、


夕陽が沈んでいくのをジィッ、と観ていた。










「もしかしたら、そこに居るのは瀧野潤子さん、違うかな…」











黒石幸久は、ボソッと呟いた。









女島鶏魚はわなわなと身を震わした。